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就業規則の基本条文を、労働基準法・民法等の関連法律条文とともに各条毎に詳細解説!これを読めば就業規則がまるっと分かります。
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[総則第4条(監督または管理の地位にある者)

条文例



この規則において監督または管理の地位にある者(以下、「管理監督者」という)とは課長職以上にある者をいう。


解説


 第4条では、「監督または管理の地位にある者」の定義を示しています。

 労働基準法上は、「この法律で『労働者』とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。」と定められています(第9条)。つまり、事業規模の大小、職種、職務、職位に関わらず、「事業に使用される者」であれば労働者として扱われ、労働基準法の適用を受けることとなります。これは、部長や課長等といったいわゆる「管理職」でも同様です。

(注)会社の取締役や家事使用人については「使用される者」に当らないとされています。

 しかし、労働基準法では「監督若しくは管理の地位にある者」については、「労働時間、休憩及び休日に関する規定」に関する適用が除外されており(第41条)、多くの企業では、「監督若しくは管理の地位にある者」を時間外手当等の対象外とする等のように他の従業員の就業条件とは別の扱いをしています。このため、「監督若しくは管理の地位にある者」に該当するか否かということが、労使間でのトラブルの要因となる場合があります。(特に「課長代理」や「サブリーダー」等のような「境い目」部分において、トラブルが起る場合が見られます。)

労働基準法にいう「監督若しくは管理の地位にある者」の範囲の解釈については、次の通達が出されています。

監督又は管理の地位に存る者とは、一般的には局長、部長、工場長等労働条件の決定、その他労務管理について経営者と一体的な立場に在る者の意であるが、名称にとらはれず出社退社等について厳格な制限を受けない者について実体的に判別すべきものであること。
(昭22.9.13 発基第17号)

労使間の無用のトラブルを避けるためには、就業規則上で「監督若しくは管理の地位にある者」を明確にすることが望ましいといえます。しかし、当然のことながら、労働基準法でいう「監督若しくは管理の地位にある者」の範囲に無いものを「監督若しくは管理の地位にある者」として扱うことはできません。
したがって、法律の定めに沿うことを前提とした上で当社の状況に応じた定義を決めるとともに、労使ともに納得の上で運用を行うことが求められます。

なお、現在では会社内での役職が階層的になっていないケースも多く、「監督若しくは管理の地位にある者」であるかどうかについては、法律上の慎重な判断が求められます。従って、実際の検討の際には、専門家のアドバイスを求めることが望ましいでしょう。

検討のポイント



  1. 当社の役職と、各役職に期待する「労務管理上の役割・権限」並びに「処遇」を確認します。

  2. 上位役職から順に法律上の「管理監督者」の範囲に該当するかどうかを確認します。

  3. 専門職やスタッフ職等がある場合には、それぞれの職務内容や処遇「管理監督者」に該当するかどうかを確認します。

  4. 法律の定めに沿っていることを確認した上で、最終的に「管理監督者」の定義を明文化します。



関連法令(労働基準法)


−第9条(定義)

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

−第41条(定義)

この章、第6章及び第6章の2で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
1.別表第1第6号(林業を除く。)又は第7号に掲げる事業に従事する者
2.事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
3.監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの


関連通達


−監督又は管理の地位にある者の範囲(昭和63年3月14日 基発第150号)

法第41条第2号に定める「監督若しくは管理の地位にある者」とは、一般的には、
部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、
名称にとらわれず、実態に即して判断すべきものである。
具体的な判断にあたっては、下記の考え方によられたい。

                     記

(1)原則
法に規定する労働時間、休憩、休日等の労働条件は、最低基準を定めたものであるから、この規制の枠を超えて労働させる場合には、法所定の割増賃金を支払うべきことは、すべての労働者に共通する基本原則であり、企業が人事管理上あるいは営業政策上の必要等から任命する職制上の役付者であれば全てが管理監督者として例外的取扱いが認められるものではないこと。
(2)適用除外の趣旨
これらの職制上の役付者のうち、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限って管理監督者として法41条による適用の除外が認められる趣旨であること。従って、その範囲はその限りに、限定しなければならないものであること。
(3)実態に基づく判断
一般に、企業においては、職務の内容と権限等に応じた地位(以下「職位」という。)と経験、能力等に基づく格付(以下「資格」という。)とによって人事管理が行われている場合があるが、管理監督者の範囲を決めるにあたっては、かかる資格及び職位の名称にとらわれることなく、
職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要があること。
(4)待遇に対する留意
管理監督者であるかの判定にあたっては、上記のほか、賃金等の待遇面についても無視しえないものであること。この場合、定期給与である基本給、役付手当等において、その地位にふさわしい待遇が
なされているか否か、ボーナス等の一時金の支給率、その算定起訴賃金等についても役付者以外の一般労働者に比し優遇措置が講じられているか否か等について留意する必要があること。
なお、一般労働者に比べ優遇措置が講じられているからといって、実態のない役付者が管理監督者に含まれるものではないこと。
(5)スタッフ職の取扱い
法制定当時には、あまり見られなかったいわゆるスタッフ職が、本社の企画、調査等の部門に多く配置されており、これらスタッフの企業内における処遇の程度によっては、管理監督者と同様に
取扱い、法の規制外においても、これらの者の地位からして特に労働者の保護に欠けるおそれがないと考えられ、かつ、法が監督者のほかに、管理者も含めていることに着目して、一定の範囲の者に
ついては、同法41条第2号外該当者に含めて取り扱うことが妥当であると考えられること。


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